WTO改革 2019 1 14

 今日もまた、
アメリカのハドソン研究所の日高芳樹氏の著書から引用しましょう。
これは、「アメリカに敗れ去る中国」という本からです。

 トランプ大統領は、ツイッターで次のように述べたことがある。
「中国は、自由貿易体制を維持すると言っているが、
中国は、WTO(世界貿易機関)に発展途上国と認定された立場を利用して、
資本主義に反する経済活動を行っている。
国営企業を基盤にした中国の経済体制は、資本主義の原則に違反している」
 トランプ大統領は、中国を発展途上国とするWTOの認定を変えるべきだと主張している。
しかしながら、今や、164か国の加盟国を持っているWTOの規定を変えることは難しく、
中国は、世界第二位の経済大国になりながら、
発展途上国としての楽な立場で貿易活動を行っている。
 トランプ大統領は、こうした中国の立場を一挙に崩すために、
特別関税をかける決定を行ったのである。
(引用、以上)
 日本のメディアは、「トランプ大統領が、いきなり関税戦争を始めた」とか、
「トランプ大統領が、WTO脱退を考えている」という断片的な報道が多かったですが、
トランプ政権がこうした行動に至った背景も報道すべきでした。
 さて、多くの日本人は、こう思ったでしょう。
「どうして、歴代のアメリカ政府は、中国を特別待遇してきたのか」
 実は、多くのアメリカ人は、
「中国人が豊かになれば、やがて中国は民主化される」と考えていた人が多かったのです。
(また、モラルよりも、中国における金儲けを重視するアメリカ人も多かったのです)
 しかしながら、「中国の民主化」というものは、
アメリカの「片思い」に過ぎなかったのです。
 中国は、兵法の国です。
何事も相手を欺くことから始まるのです。
 ある時は、アメリカに並ぶ「超大国」になったり、
ある時は、「発展途上国」になったり、巧みに変化します。
アメリカの「恋愛感情」が、兵法(一種の魔法)に勝てないのは当たり前です。
 私は、若い時に、中国の兵法を学びましたので、
こうした「恋愛感情」が起こることはありません。
 私は、オバマ政権時代に、何度も、
「オバマ大統領は、ロシアにはライオンのごとく吠えるが、
中国に対しては、借りてきた猫のようにおとなしい」と批判しましたが、
アメリカ人は、聞く耳を持たなかったのです。
 それは、「恋は盲目」という魔法のせいでした。
恋が冷めると相手の欠点がよく見えるようになるのは、人類共通の法則か。

















































































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